ウルトラクイズ対高校生クイズの決闘

170908

『ウルトラクイズ』と『高校生クイズ』の優勝者がクイズで激突すればどちらが強いか。

そんな企画が日本テレビであって収録に参加した。そしてその放送が9月1日にあった。
収録地は汐留ではなく麹町。この社屋の中に入るのは久しぶりである。「記憶力ナンバーワン決定戦!」みたいな企画で『ワールド☆レコーズ』(懐かしい!現在の『イッテQ!』の枠でやってた番組ね)に出演して以来ではなかろうか。
それはともかく、ここは『第13回』で成田空港へ向かう前日に挑戦者が集合した会議室がある思い出の地でもある。
なんか今年は1989年モノばっかりだなー。

ウルトラチームは僕と第1回の優勝者、レジェンド中のレジェンドである松尾清三さん。御歳78(!) そして第15回のビッグスマイル、能勢一幸である。
対する高校生クイズの優勝者は開成OBの伊沢拓司君、ラ・サールOBの木原健太郎君、そして昨年度の優勝者(今年は準決勝で敗退。惜しかった!)、灘高の猪俣大輝君の3人だ。

最初に企画を聞いた時、これって成立すんのかと思った(笑)
なんてったって現在は2017年。長嶋茂雄、王貞治、張本勲のクリーンアップに大谷翔平、千賀滉大、菊池雄星が立ち向かう。果たして結果は⁉ って、全員三振に決まってるやん(笑)
しかしながら、何度かスタッフとのやり取りをした後、OKさせていただいた。
いくらスポーツとはいえクイズなので、ひょっとしたらひょっとするかな、なーんていうナメた考えはありました。誠に申し訳ございません(笑)

いよいよ収録当日。
控室にて先に来られていた松尾さんご夫妻に挨拶をさせていただく。
相変わらずお元気そう。初めてお会いさせていただいたのは32年前だけど、話す「勢い」が全然変わらない。ただただ凄い。

遅れて能勢が到着。能勢はいつ以来だ?ホノルルクラブのパーティー以来か。『クイズ神』の収録時だったっけ? という感じ。こいつも全然変わらん。霞を食べてるような雰囲気だなー。

しばらくして高校生クイズの3人が我々の控室に来てくれた。
若手のプレーヤーだからどんなのだろうと思っていたけれど、何と礼儀正しいこと。そして爽やかで上品なこと。下の世代のクイズ屋で、ある程度以上の結果を出しているなかでこんな人々を見るのは初めてだ(笑) ちょっと面食らった。
彼らの立ち居振る舞いを見るにつけ、オレがこれぐらいの年齢の時、こんなことできたかな、と考えてしまったぞ。そう、できてないに決まってる。

そうこうしているうちにスタジオ入り。
豪華なセットが組まれているので、否が応でもテンションが上がる。

司会と出題はというと、これがまた凄い。
両方のクイズ番組のMCを務められた福澤“ジャストミート”朗さんだ。
福澤さんは第15回、第16回のMCだったため、僕は直接「出題」をされたことはないけど、かつて高校生クイズの「近畿予選」の構成を担当していたときのMCだったので懐かしい感じがした。

一緒にアメリカを旅した福澤さんの登場は、能勢にとっては感慨深いものがあっただろうと思う。
でも僕にとってはもっと凄い人がスタジオに登場した。
何とウルトラクイズのプロデューサー、加藤就一さんが現れたのだ。
ウルトラの「後見人」として収録を見学に来られたそうである(笑)

なんか、文化祭が終わった後、さあみんなでファミレスで盛り上がろうぜー、とテンション上げたら先生もついて来たって感じだ。しおしおー。
「何しに来たんですかー?」
って聞いたら
「キミたちがちゃんとやるか見に来た」
ってそれ担任のセリフやん。

一方、高校生クイズの「後見人」は遠藤英幸プロデューサー。
この方、『第13回』にもディレクターとして同行されていた。僕が頭の上がらない人の1人である。僕にとってはもう「副担」までいるのと同じなのだ。
これでもし校長先生の福留さんがいたとしたら、僕はずっと無口だっただろう。

クイズは全てウルトラチーム、高校生クイズチームの3人ずつによる団体戦。
「早押し」「書き」「ボード」の3種類のクイズが行なわれた。

「早押し」では僕ら3人だけあのウルトラハットをかぶらせてもらえた。
いやー、何回かぶってもいいねー。あの重さがたまんない。
僕の場合はクイズが進むにつれてだんだんハットの前が下がってくるクセがあるため、目つきがさらに悪くなってしまうが、どうでもいいや(笑)
まあ目つきが悪いときは「ちゃんとやってる証拠」でもあるのでいいんだけど。

結論から言うと、とにかく全編楽しいクイズだった。
特番の、しかもちょっとしたコーナー企画なので放送で長い時間は取れないのは仕方ないんだろうけど、ほとんどカットで正直残念。僕なんか何回もスタジオで爆笑を取ったのにことごとくカットされ、若手芸人の辛さがわかった。(爆笑よりも正解を取れよ、って話なんだけどね。ホンマはね)

ちなみに放送では1問だけ正解が流れた松尾さんだったが、あのメンツの中で早押し3問取ってるからねー。凄いよねー。
今50代、40代の僕らの世代や、20代以下の若手世代で、80手前まで力を保持することができる人が何人いるのか。まさにレジェンド。

書きクイズでも松尾さんは凄かったんだけど(「漢字4文字の年号を全て答えよ」という問題には僕も能勢も全部わからなかったのに、松尾さんのおかげで完答)、僕が印象深かったのは能勢と協力して正解を捻り出した問題(「マルセル・デュシャン」のやつね)だなー。
僕らはお互いを補完しつつ、高校生クイズチームと互角に戦ったのだった。

うーむ、返す返すも大幅カットがもったいない。
問題を正解した後の長戸と能勢のハイタッチなんて、あんまり見れないのにねー。
ウルトラファンなら鳥肌モノのシーンが連発だったと思う。

こんな企画はもう二度とないだろうけど、一度でも参加させていただいてスタッフのみなさんには本当に感謝です。
そして一緒に戦ってくれた5人のプレーヤー、彼らのおかげでとても有意義な時間を過ごさせてもらえた。これも感謝です。

ところで、僕はこの収録中、ある不思議な感覚に襲われたのだった。
その感覚についての話はまた次回にでも。

ではまたいつかの木曜日。
引き続き「28年前日記」をお楽しみください(笑)