ドーム予選

161222

夏の『高校生クイズ』。ここ数年の大会は昔の『ウルトラクイズ』を彷彿とさせる。
ちょっと前まであった、お勉強に寄った大会もそれはそれで面白かったんだけど、最近のヤツの方が80年代の当初の『高校生クイズ』に戻ったという感じがして懐かしい。

そして!このスタイルのクイズを見るとアラフォー以上の世代は絶対に同じことを考えているはずだ。
「これはウルトラクイズ、復活のきっかけかも!」(笑)

まあそう思うよねー。
でもそれは難しいんだろうな。とにかく経費がかかるのよ、あの番組。全部トータルで数億円という話も。
だとしてもまさかたとえば「経費節約のため全行程を1週間で!」とかだったら、逆にしょぼくなってしまう。そうなったらそうなったで「しょぼくなるぐらいなら復活しないでくれ」となるはず。『ウルトラクイズ』ならではの「見ごたえ」がなくなっては意味がないからね。

まあ『ウルトラクイズ』はあの時代のものだったと言えるんだろうな。
「1時間半ずっとドミノ倒し」とか「富士急ハイランドで爆破と大水の脱出イリュージョン」(引田天功さんね)とか、そんなテレビ番組が成立している中にあっての「クイズをしながらアメリカを横断してしまおう」というヤツだったわけだ。
つまり、スケールのデカい与太話(いい意味で)の1つだったんだろう。

途方もない与太話が原点だろうから(勝手に決めつけてますが(笑))、そう考えると本来『ウルトラクイズ』ってのは、アカデミックに捉えちゃいけないものなのかも知れない。
「クイズでアメリカなんだけど、やりたい?」
「やる、やるぅ~!」
って軽く手を上げるみたいな、飲み屋やパーティーのノリで参加するのが本来のまっとうな参加者の姿かも知れない。
『クイズは創造力』を書いた本人が決して言ってはいけないことなんだろうけど(笑)
でももう四半世紀経ってるからいいか。どんだけ無責任やねん。

でもホント、「国内第一次予選」、いわゆる「ドーム予選」ってこんなノリだったよなー。
そりゃあ成田やハワイに行ければいいけど、心の中では「どうせ負けるんだから」ってのがあって、だからこそ9月のスケジュールもちゃんと詰まっていて、下手したらクイズの勉強すらもしてなくて。
そのくせお盆の早朝にわざわざ東京ドームに集まって、「○!」とか「×!」とかやって、正解したら本気で喜んで、間違いだったらマジで落ち込む。
今だったらハロウィンのノリも加わって、コスプレの人ばっかりなんだろうな。

僕はクイズ研の仲間と参加してたけど、みんなで行ってみんなで討ち死にする、みたいなのがたまらんかったなー。通過するメンバーなんてごく少数だから、その晩の合宿では負け話に花が咲く。
4問目で死んだ奴が3問目で負けた奴をバカにしたり、5問目まで進んだ奴に「来年はお前について行く!」とか言ったり。

こんなこと書いてるとまたやりたくなってきた。読んでるアラフィフのみなさんもやりたくなったでしょ。
「ニューヨーク」はもういいから(笑)、「ドーム予選」だけはやってもらえないだろうかって真剣に考えたりする。
収録は半日。見事突破した100人がバンザイ三唱やって終わり。これなら経費は大幅に削減。いいじゃないっすか。
ただ難点なのは、これをやることで局にどんなメリットがあるかなんだけど(笑)
参加者がただ面白がってるだけで視聴者すら置き去りかも知れない。当然のことながらスポンサーがつくはずもない。
日本テレビの方、ぜひご検討を。って検討するわけもねえか。

今だったらクラウドファンディングって手もあるけどどうだろう。
全行程の費用はさすがに集まらないだろうけど、ひょっとしたらこの「ドーム予選」だけだったらできるかも知れない。ひょっとひょっとしたらその先もできるかも知れない。
「いま、成田のジャンケンまで収録していただける金額になっています!」
とかやったら盛り上がるかも。

グアムの「ドロンコ」までできたらもう満足。
金曜日の夜に都内に集合して成田に泊まり、土曜日早朝に「ジャンケン」やって昼間に「機内ペーパー」、日曜日の朝に「ドロンコ」やってその夜に全員帰国。
これだったら仕事にもほとんど影響出ない。

ね、できそうでしょ。
ね、じゃねえか。

というわけで今週の妄想はここまで。っていつからコラムが妄想のページに?

ではまた来週の木曜日。